名号本尊 仏師 坂上俊陽

木彫りの看板と工程は似ていますがこちらは本尊なのでここから彩色や金箔を貼っていきます。

こう見ると柔らかそうに見えるのですがケヤキですので硬いです。2メートル程あるので動かすときも二人掛かりで慎重に動かしていきます。

また、普段ヒノキを使っている場合、ケヤキを使う時に刃物の研ぎを変えないと使いにくくなってしまいます。ですから刃物をケヤキの角度にして使います。

ここまで出来上がるまでに木材の目利き、製材、加工、鉋がけ、荒彫りと、沢山の工程を踏んでここまで出来上がりました。次は彩色です。

今回の名号本尊は文字に金箔を貼りますので、目止めをする必要があります。木色を塗ると滲んでしまいますよね。それを防ぐ様な感覚で考えてもらえると分かりやすいです。これでヤケキの導管を埋めていきます。導管は吸い込みやすいので注意です。次から漆を文字に塗っていきます。