仏像の台座彫刻—蓮台の彫刻

蓮台と蓮弁

 

今回のご依頼は虚空蔵菩薩像です。その台座となる蓮台についてご紹介します。  

 

 

蓮台は、蓮の花を模した台座です。蓮の花びらは蓮弁(レンベンと呼ばれ、仏像彫刻では一枚一枚を個別に作る方法と、角材から直接彫り出す方法があります。今回は、一枚ずつ作り、組み立てる手法を採用しました。  

 

蓮弁の組み立て  

 

蓮台は1段につき9枚の蓮弁で構成され、5段あるため合計45枚になります。これらをダボで組み込みながら極力、接着剤は使用せず、将来の修理が可能な仕様にしています。  

 

 

まず、1段目の蓮弁をダボで固定。  

 

 

小さいハンマーで叩きます。


 

続いて、2段目・3段目・4段目と同様の作業を進めます。  

 

 

最後に、隙間が生じないように彫刻刀で微調整し、嵌め込みを行います。

 

 

このように、一枚一枚の蓮弁を組み立てることで、修理しやすく、美しい仕上がりになります。  

 

より詳しい説明は、YouTubeで解説しておりますので、ぜひご覧ください。