木彫刻クリエイター、仏師弟子入り

当工房は沢山の方からの弟子入りアシスタントの志願者が多く来ます。
「純粋に木彫の専門学校で学んだ子が木彫刻家になりたい。デザインを学んだ子がデザインを活かした木彫を作りたい。仏像を彫りたいので仏師になりたい。木彫から販売まで創造していく木彫クリエイターになりたい」など様々です。

そこで去年、弟子入り志願者が多かった京都の造形大学と職人を育成する専門学校の二校の卒展を見にいきました。

まずは専門学校。京都で木彫をやっている方だったら、直ぐに分かってしまいますね。写真は撮って良いそうですので許可をもらい撮らせてもらいました。





こちらは木工以外の写真がありませんでした。ごめんなさい。でも良い作品なので載せました。
こちらの学校は、その道の職人がきっちり教えてくれるので技術が上がりそうです。作品の出来るまでのプロセスや感性やデザイン的思考も個人的に知りたい気もしますが、話しを聞くと作る事で大忙しだった印象です。
それでも若い感性が見れて楽しかったです。
次は造形大学。
こちらは大学の卒展なので、作品を作るまでの過程やプロセスが見れ自分は何の為にこの作品をつくったのかが見れました。デザイン科は特にそういう印象が強かった気がします。木彫の技術は、ほとんどない状態でスタートとなりそうですが感性やデザイン思考が磨かれています。(専門学校の方のカリキュラムを見るとデザイン学もある様です。)

両校の長所も見れたので良かったです。

当工房では長所を伸ばして良いものづくりをしてもらいたいので、専門学校の様に木彫の技術がある子には技術を活かしながらデザイン的思考能力や感性を伸ばして展示、企画、注文まで行けるところまで教えたい。

大学の様な所では、今持っている感性を活かしてもらいながら彫刻の技術を教えていく。そんなスタイルになります。

そんな将来ある若手達と新しい企画やものづくりをしていけると思うとワクワクします。

実際、自分はどっちの方のアプローチでこの道に入ったかと言うと普通高校卒業して弟子入りしたので技術から入りました。しかも少し漆と彫刻をやった事がある程度です。
修行が終わり独立してから足らないと感じる分野を一生懸命勉強しました。技術が、かなり抜き出ている人や感性が抜き出ている人以外はいきなり生計を立てていくのは難しい事を体験しました。

当工房では、長所を活かした指導をしていこうと思います。ただ、そればかりしていたら当工房は大赤字になってしまいますので指導以外の午後時間は、お仕事を手伝い支えてもらいたいです。
今年も新しい風が吹きそうで楽しみです。

よろしくお願いします。