【玉眼入りの仏像】 不動明王像

今回は玉眼の入った仏像を納めますので玉眼について説明します。

[玉眼とは]

仏像の眼の迫力を出す為に水晶やガラスで加工したレンズをはめ込む技法です。
外側から眼を入れるのではなく顔をお面のように切り眼をはめ込む部分をくり抜いて内側からレンズを入れていきます。
眼はレンズの裏側から描き白目は真綿で表現していきます。

文章では分かりにくいと思いますので画像で説明していきます。
雰囲気が一気に変わるので最後までご覧下さい。

不動明王像の顔で説明します。

玉眼の作り方

まだ眼を彫る前の状態 


このようにお面の状態になっています。いつの段階で、こうなっているかと言うと彫る前の段階でノコギリで鉋がけして木目を綺麗に合わせておきます。

玉眼入りお仏像

玉眼を入れるので眼を彫りました。眼の部分はくり抜いた状態です。

手に持っているのが玉眼です。当工房でつくりました。光の反射率によって見る側が動いても仏像と眼が合うようになるのが理想です。
小さいので、そこまで眼が合うかと言えば微妙なところですが、そこはもう少し研究します。


玉眼

レンズの裏側から眼を描いていきます。
裏側になりますので人で言う黒目から先に描かないと消えてしまいます。

玉眼の作り方

自分はどのくらいの色合いや大きさを確かめたいので一度紙でつくってから描きます。

白目は真綿を裏側から入れます。

これで眼は描けたので動かないように裏から固定します。レンズは木屑とボンドでパテを作ってくっ付ける方法が多いです。その際は表の面にパテがはみ出ないように注意が必要です。



最後は裏側から蓋をします。

玉眼

完成です。見ていただきありがとうございました。

当工房では義眼の技法も出来るのでリアルな眼を入れた仏像もいつかは完成してみたいと思っています。注文お待ちしております。