2023年

12月

03日

仏像修理 富山県のお客様

 

前回の続きになります。前回の続きが見たい方は過去の投稿をご覧下さい。

 

続きはこちら→ 前回のブログ

煤を落としていくと元の金箔が見えて来ました。

 

 

手を外していきます。破損している手も数本ありました。手を外す時は慎重に行わないと破損するので緊張します。

手は金箔が無いので、新しく貼ります。

 


金具は錆落としをすると綺麗になりました。ただ破損している部分もあるので修理していきます。

 


手は新しく金箔を漆で貼りました。

 


全て取り付けます。仏様が嬉しそうに見えます。

 

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2023年

11月

29日

仏像修理 富山県のお寺様

今回は修理のお仕事を説明します。

富山県のお寺様からのご依頼です。


千手観音像と厨子になります。


修理は状態やご依頼主の思いによって仕上がりが毎回変わります。


よろしければ最後までご覧下さい。

 

 


まずは現状確認です。 

千手観音像は煤で黒くなっています。割れや腕の破損、金具が無い部分もありました。


今回は破損や無い部分を修理し煤も落とします。煤のある状態が良いというケースもありますが、今回は金箔の仏像であるので煤を落とし古色仕上げをしていきます。


なるべく今までの歩んできた仏像の歴史を維持するため、状態の良い部分は残しその雰囲気に合わせていきます。


 

こちらは厨子。

扉がうまく開かない所がありました。全体的に割れと歪みがあるのが原因でした。金具も劣化していました。


こちらは相談した結果、漆の塗り替えとなりました。内部は黒で金箔の仏像がひき立つようにします。


そして外側は朱塗りです。ただの朱塗りではなくあえて艶を消す艶消し技法を使います。こうすることにより朱色の深みが増して重厚感のある落ち着いた厨子になります。


個人的には漆の艶消し仕上げが好きなので気持ちが高ぶります。


 

先ずは千手観音像の煤落とし。仏像が傷まない方法を考えていきます。


本を読んだり知り合いに聞いたりしました。貴重な技術を教えていただき感謝しております。

ありがとうございました。



 

煤を落とすと割れが出て来ました。

こうした部分は新しい木を埋めて漆を塗っていきます。


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2023年

11月

25日

毘盧遮那仏 兵庫県姫路市のお寺様

 

今回のお仕事は兵庫県姫路市のお寺様からのご依頼です。

 

ご縁に感謝します。じっくり時間をかけて彫り出した仏様の様子を紹介したいと思います。よろしければご覧ください。最後に工程動画を載せておきますので、そちらもご覧ください。

 

 

ご依頼の仏像は毘盧遮那仏。びるしゃなぶつと読みます。東大寺の仏様で有名です。

 

今回の仏様も多くの方の祈りの対象となる事を祈って彫り出していきました。

 

図案を描きご依頼主と何度もやり取りをし図案を考えていきます。そして丁寧に木へ描いていきます。

 

 

木から彫り出す前に木取りをします。

 

大きい木材から仏様、台座、光背となる場所をイメージして切っていきます。ここから彫り出していきます。その様子は後ほどの動画でご覧下さい。

 

 

叩きのみを使い木から仏様を出していきます。一気に形を出していきます。

 

 

台座、光背も彫り出していきます。左右対称を意識していきます。

 

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2023年

10月

19日

念持仏の受注販売 小さい仏像

当工房には小さい仏像から大きい仏像まで様々な注文があります。


今回は小さい仏像です。念持仏と言って仏壇に入れるのではなく個人的に拝む仏様になります。

京都のお客様からご依頼をいただきました。本体のみのご依頼です。


 

先ずは木材選び 木目の細かい木曽檜を使用します。

顔がどこに来るのか、木目は邪魔にならないか考えることが沢山あります。

それが決まったら木材を加工します。

 

木から仏様を彫り出していきます。叩きのみの作業です。

 

今の段階は一気に木材を叩き落としていきます。

 

 

荒彫りが終わりました。結構、形を出しておきます。

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2023年

9月

07日

龍の彫刻 オーダーメイド販売

今回のお仕事は木彫りの龍です。オーダーメイドなので世界に一つのこだわり龍を彫り出します。

今回の龍の構図は複雑なので先ずは粘土でつくります。

先ずは顔と手足をつくります。

後ほど針金で胴体とくっ付けます。

粘土でつくるので補強用の心棒が必要になります。顔に差し込み胴体は硬い針金を使用しました。

 

胴体に肉付けをしていき粘土をのせます。

 

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2023年

8月

28日

仏像の修理

今回のお客様は海外のお客様です。愛染明王になります。

腕や持物がない状態でしたのでお客様と英語で打ち合わせをして直していきます。
小さいので持ち物は大変ですが丁寧に仕上げていこうと思います。


仏像の修理はお時間がかかりますので時間の余裕を持ってご連絡下さい。

2023年

6月

05日

木彫りのお地蔵様 千葉県のお客様

木彫りのお地蔵様を木から出していきます。前回の続きからです。

 

荒彫りで形を出していきます。

 

同時に台座もつくってバランスを確かめていきます。

 

 

仏像の台座はパーツでつくっていくことが多いです。

 

 

図案を木に描いていきます。ここで綺麗に描かないと仕上がりに影響が出ます。

 

 

 

このようになります。光背は円光背となります。

 

 

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2023年

6月

05日

木彫りの地蔵菩薩像 受注販売 千葉県のお客様

地蔵菩薩像のお仕事です。 千葉県のお客様。

 

地蔵菩薩はお地蔵さんと呼ばれ子供を守る仏様として道端に安置されることが多い仏様です。

 

子供を守るだけではなく苦しみから人を救うと言われています。

 

他にも、交通安全、水子祈願、子宝、豊作など沢山のご利益があり愛されている仏様です。

 

自分も毎朝、拝んでいます。当工房に依頼しに来てくださったお客様が頼んで良かったと心から思う仕事をしたいと思います。

 

出来上がる様子を御覧ください。

 

今回のお仕事は木目の細かい木曽檜を使用します。

 

ここから荒彫りをし形を出していきます。

 

 

 

叩きのみで仏様を出していきます。この段階で全体のイメージはを頭に入れておきます。

 

 

 

 

檜の香りと音が工房に鳴り響きます。

 

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2023年

3月

28日

北海道札幌市 仏像販売 不動明王像

北海道の札幌市へ不動明王像を納めに行きました。こちらの像になります。

不動明王像
・不動明王とは

悪を絶ち良い道にに導くことで救済します。憤怒の相を持ち恐ろしい表情をしているとされています。


実際は煩悩を
断ち切るよう導いてくれる仏で慈悲深いのです。かわいい子供を然る親のイメージですね。


こちらの不動明王像に魂を入れる為、先ずお寺様へ納めます。

実は、そのお寺様の本尊は自分が手がけた不動明王像です。

お客様は当工房の不動明王像を見て注文を

して下さいました。お寺様とお客様はご近所でした。


更に驚く事にお客様と住職は意気投合し、建築家であるお客様が、このお寺を新しく再建する事になりました。不動明王像が二人のご縁を結びつけ新しいお寺が誕生しました。

不動明王像の紹介は次回のブログで説明します。今回は新しく再建したお寺様の様子。


落慶法要 北海道札幌市北区 惠弘寺(えこうじ)の様子を書いていきます。

 

・落慶法要とは

お寺の修理や新しく再建した際に行われる儀式になります。

落慶法要
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2023年

3月

12日

【玉眼入りの仏像】 不動明王像

今回は玉眼の入った仏像を納めますので玉眼について説明します。

[玉眼とは]

仏像の眼の迫力を出す為に水晶やガラスで加工したレンズをはめ込む技法です。
外側から眼を入れるのではなく顔をお面のように切り眼をはめ込む部分をくり抜いて内側からレンズを入れていきます。
眼はレンズの裏側から描き白目は真綿で表現していきます。

文章では分かりにくいと思いますので画像で説明していきます。
雰囲気が一気に変わるので最後までご覧下さい。

不動明王像の顔で説明します。

玉眼の作り方

まだ眼を彫る前の状態 


このようにお面の状態になっています。いつの段階で、こうなっているかと言うと彫る前の段階でノコギリで鉋がけして木目を綺麗に合わせておきます。

玉眼入りお仏像

玉眼を入れるので眼を彫りました。眼の部分はくり抜いた状態です。

手に持っているのが玉眼です。当工房でつくりました。光の反射率によって見る側が動いても仏像と眼が合うようになるのが理想です。
小さいので、そこまで眼が合うかと言えば微妙なところですが、そこはもう少し研究します。


玉眼

レンズの裏側から眼を描いていきます。
裏側になりますので人で言う黒目から先に描かないと消えてしまいます。

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2023年

2月

17日

木彫りの地蔵菩薩像 受注販売 千葉県

今回のお仕事は千葉県のお客様

仏像の台座をつくっています。

仏像の台座 下図の重要性

台座は下絵をしっかり考えて描かないと思っていたのと違ったという事になり兼ねない。

しかし、いつもと同じではなく少し変えてみたらどうなるか考えるのも面白い。

今日は少し考える一日。

喜んでもらえるといいな。

2023年

2月

15日

木彫り 大黒様 販売

当工房は仏師が、お客様の要望に応じてオリジナル大黒天を受注販売しています。

 

・大黒様について

大黒様は七福神の1人で日本では商売繁盛や開運などのご利益で求める方が多いです。

 

今回のお仕事は踊り大黒といい当工房で考えたオリジナルポーズをとっています。

躍進の意味も込めています。その横にウサギも彫る予定です。

 

ひと彫りひと彫り思いを込めて木から彫り出していこうと思います。

 

過去に納めた大黒様を見たい方はこちらをどうぞ。

 

大黒様の製作例 ←

 

オリジナルの図案を考えていきます。こちらが図案です。

 

こちらは仮図案ですので途中で、うさぎのポーズを変えていく予定です。

     


木彫は良い音が鳴るので荒彫りの様子をショート動画にしました。ご覧ください。

 

 

続きも載せておきます、

 

次回に続きます

木彫り 大黒様 販売

 

当工房では年間の受注数を制限しています。

 

それは仏様がお客様にとって大切であると同時に当工房にとっても大切なお仕事だと考えているからです。

 

これから出会いお客様にとって良い思い出となるような仏様を迎えていこうと思います。

 

 

当工房のお仕事は現在、インスタグラムやYouTubeで見ることが出来ますのでよろしければ御覧ください。

 

大黒様の注文、問い合わせもお気軽にどうぞ

2023年

2月

10日

念持仏の販売 阿弥陀如来

  1. 「念持仏」の概要
    • 「念持仏」とは何か

念持仏は仏像に入れる仏像と違い個人が身辺に持ち拝むための仏像です。

 

  • 「念持仏」の目的

 

平癒、願い事、商売繁盛など様々です。

お客様にとって特別な仏様となるようひと彫りひと彫り思いを込めてじっくり木から彫り出します。

  • 「念持仏」を使う際のポイント

 

当工房は樹齢1000年の屋久杉を使用しますので触っていくたびに味が出ます。

 

詳しくはこちらからどうぞ

 

さまざまな種類の念持仏があります。

念持仏のページはこちら

 

  • 「念持仏」を購入する際

 

こちらは月に1体限定ですので、お早めの予約をお願いします。

 

問い合わせ、注文はメールからどうぞ。

2023年

2月

06日

木彫り 虚空蔵菩薩像 受注販売

虚空蔵菩薩



今回のお仕事は虚空蔵菩薩像です。


この仏様の名前が難しく見えますので説明をします。


まず虚空という意味ですが 何も邪魔するものがなく、全てが存在する空間を示します。蔵は貯蔵という意味です。


この中に無限の知恵と幸福があり、その力を使い人々を救うと言う菩薩です。


今回のお客様も素敵な思いを持って当工房に依頼をしてくださいました。無限の知恵と幸福までとはいきませんがご利益があると嬉しいです。

虚空蔵菩薩 木彫り

「受注数を制限」

 

当工房では年間の受注数を制限しています。

それは、仏様がお客様にとって大切であると同時に当工房にとっても大切なお仕事だと考えているからです。

 

木彫りの虚空蔵菩薩販売

丁寧に仏様を木から出していきます。

 

じっくり時間をかけた仏様が木から出てくる工程も見てもらいたいと思っています。(現在はYouTubeはインスタグラムから見ることが可能)

 

工程はこちらのYouTubeからご覧下さい。

 

 

 

当工房に仏様を依頼する方は何かしら特別な思いをもって訪ねに来てくださいます。

 

依頼して頂いたお客様の心の支えになれるように少しでも良い仕事が出来るよう励んでまいります。

 

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2023年

1月

20日

木彫りの歓喜童子

今回のお仕事は歓喜童子です。

手が4本あり特徴的な事物を持つ仏様。顔はわらべのような優しいお顔です。


 

木の塊から彫り出します。

 

 

荒彫りでおおまかに出していきます。この段階はブロックごとに彫り出していく感じになります。

 

 

事物も丁寧に彫り上げます。

小さいので慎重に彫ります。

 

 

荒彫りが終わりました。本当はもう少し彫り出したいところですが今回は小さいのでここで終わりにします。

 

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